トランジション活動の指針

これは、トランジション合宿でもお伝えしている「トランジション活動の指針」と「トランジション・タウン スピリット」です。合宿ではこれらのことを、1泊2日の中で掘り下げていきます。

活動のなかでは、さまざまな問題がおこるでしょう。
仲間と相談すること、話し合うことが唯一の解決方法です。
それにより、スッテプすることもあれば、決別することもあるかもしれません。
それも活動の行程であり、学んで行くことだと考えます。
この活動は実験です。正解はありません。
ただ、心がなえてしまったときには、助け合い、ケアしてください。
トランジションの全国のネットワークを利用して、相談し合ってください。
仲間がそこここにいるのが、トランジションの活動の醍醐味です。

《トランジション活動の指針》

問題の大きさに比例した解決策を提示する
*多くの映画や本は電球を替えたり、リサイクルをしたり、より燃費のいい車に乗り換えるだけで十分だと示唆している。しかしこれらの方策は、現在の大量生産・大量消費型ライフスタイルのマイナーチェンジにすぎず、根本的な解決策とはならない。
*私たちが直面している問題の多くはシステムの問題であり、それを見直すことなしにこれらの問題を乗り越えることはできない。
*こうしたシステムの問題を解決するための方策は地域レベルにすでにたくさん存在している。したがって、他人が何かしてくれるのを待つ必要はない。

問題意識を共有する – 招待であって、強制ではない
*現代のメディアから流れてくるメッセージは矛盾している。
*私たちの目的は人々が自分で判断するのに必要な情報を提供すること。そうすれば、それを聞いた人たちがそれぞれ自分に合った解決策を見つけると信じている。
*他人が何を優先すべきかを決めてはいけない。本人以外が判断できるような単純な現状ではないし、その責任を負うこともできない。

広く参加を促す – 必要でない人は誰一人としていない
*トランジションの活動が順調に進んでいくと、たくさんのことが同時多発的に起こるのであらゆるスキルが必要になる。
*トランジションには、真摯な聞き手、優れた園芸家、あらゆるもの作ったり修理したりするのが好きな人、心温まるパーティー、熱心な話し合い、エネルギー関係の技術者、刺激的な芸術作品や音楽、建築家、プランナー、プロジェクト・マネージャーなどなど・・・が必要である。
*自分が情熱を持っていることで貢献しよう。もし情熱を持って取り組めるプロジェクトがその地域になければ、自分でつくってしまおう!

自分たちが心から望む未来を思い描く
*もし自分たちが心から望む未来を思い描くことができなければ、それを創造することはできない。
*変化はどちらにしても避けられない。それならば、変化が自分たちに起こるのを待つのではなく、自分たちが望む未来に向かって自ら進んで変化しよう!

内面と外面両方のトランジションに着目する
*私たちが直面する困難は単なる技術的な欠陥だけによって引き起こされたものではなく、私たちが抱く世界観や信念から引き起こされたものである。
*地球の現状に関する情報は、恐れや嘆きといった反応を引き起こすかもしれない。これは、多くの人々が否定という心理状態にとらわれやすいことを示している。
*心理学的なモデルは実際に何が起きているのかを理解し、無意識のうちに変化を妨げてしまわないようにするためにも有効である。例:中毒や行動変化などのモデル

レジリエンス – しなやかで強い地域コミュニティをつくる
*レジリエンスとは、あるシステムが変化を吸収し、それでもなお機能し続ける能力を指す。
*1世代か2世代前までのコミュニティでは、自分たちが食べるものをつくってそれを保存したり、服をつくったり、地元の素材で家を建てたりといった生活に必要な基本的技術を持っていた。

ウィルス・モデル – 複製するのが容易
*トランジション・モデルは単純ではあるが力強い。そのためか、場所も大きさも異なる、あらゆるコミュニティがこの運動を自分たちでやり始めている。
*あるアイデアを速く広範囲に広げようと思ったら、真似をしやすいものをつくる必要がある。
*Wikiを使ったホームページや国内のネットワークなどを含め、資源や情報を共有するアイデアを最初から組み込む。.

他にも、自分たちで思いつくものを追加してみましょう。

《TTスピリット》

  1. 依存から自立・共存へ
  2. 部分から全体へ
  3. 分断からつながりへ
  4. トップダウンからボトムアップへ
  5. コントロールから自発性へ
  6. GETからCREATEへ
  7. 除外からオープン、包括へ
  8. 愚痴や恐れから実行へ